Tamarmy’s blog

ひたすらBTSのことを。

ーアイドルになるために生まれてきた子、キム・テション

 V、テテ、キム・テヒョン

神の最高傑作。

「もしBTSになっていなかったら、僕は、おじいさんの跡を継いで農業をやっていたと思う」いや、あり得ない。アイドルとして生きるのは、あなたの天命だから。

 1.その顔(静止画)

 テテの顔は、「ザ・アイドル顔」ではないと思う。アイドルらしいのは、グループ内でいうと、グク(ジョングク)の方だ。黒目がちのクリンとした目に、上唇の山と口角がはっきりとした、小さくてかわいい口。前歯2本が大きくて、ほんとウサギさん。自他ともに認める“ワールドワイドハンサム”のジンもアイドル顔。正統派イケメン。それから、実はJ-HOPEもアイドル顔だと思う。グループにイケメンが多すぎて、あまり話題にならないけれど。

 テテの顔は、多国籍な雰囲気を持ったモデル顔だ。まるで、ギリシャ神話から現れた女神のようでもある。20代のころ訪れた、イタリアのウフィツィ美術館で見た、ボッティチェリの絵を想い出す。ボンボヤseaon4の中で、ジミンが、シャワー後のテテの顔を見て、「テヒョン、ハンサムだね。」と思わず言った場面があった。そのシーン、テテはカメラにせを向けていたから、残念ながら視聴者の私たちにその顔が見えなかったけど、長年いつも一緒にいて慣れていて当たり前のようなジミンが、そして、すっぴんで油断している時ですら、ふとそんな一言が出るほどきれいなんだなあ、と思った。

 CGVと呼ばれる彼の顔面は、時々本当にCGのようだ。ある美容整形外科医が、彼の顔の造作は完璧だと言っていたらしい。でも、実は完璧ではない。彼の目は、右は一重なのだが、左だけうっすらと二重で、時々くっきりと線が入っていることがある。一重か二重かは、好みの差であるけれど、美しさの条件は基本的に左右対称。神がもし“完璧な顔”を造ったのだとしたら、両目対称だったはずなのに。

 この片目だけ二重は、どうやら初めからではなく、2016年頃(?)に発生したらしい。で、私は考える。20歳を超えて、彼はあまりに美しくなり過ぎたため、神が、彼の顔に少し人間らしさを加えることにしたのではないか、と。アンバランス=不完全、それが人間味を感じさせる。人間は完璧を追い求めるが、結局完璧を愛さない。

 顔に限らず、左右対称であるものは、見る者に格式や品や安心感を与える。非対称はその逆だ。テテの左右アンバランスな目は、人に無意識に不安感や焦燥感を与える。心理学では、揺れる吊り橋を渡るなどの経験を誰かと一緒にすると、その人を好きになってしまう傾向にあるらしい。橋を渡る時の不安が恋のドキドキと同じ波長だとか。このアンバランスさは、人に焦燥感を与え、それが、恋い焦がれる感覚を引き出すのかもしれない。

 神は「完璧な顔」を造ったのではなく、「恋しい顔」そして「愛される顔」を造ったというわけだ。

 

2.その顔(動画)

 静止画から動画に変えよう。ステージ上で動く彼の顔面の美しさ。左右非対称の三白眼の大きな目は、その時々によって様々に雰囲気を変える。対象物を射抜くような鋭さだったり、愛撫するようなエロスであったり、いたずらっ子のような無邪気さ、物憂げ、コミカル、漫画チック。それから、よく動く特徴的な唇。笑うと大きなハート型に!左右非対称に開けるのもお手の物。こんな表情豊かな唇を見たのは初めてだ。

 それから、これを忘れてはいけない。テテは、舌を出して唇を舐める癖がある。一般的にこの癖は、不安や緊張の表れとされている。実際テテがそうなのかはわからないが、私にはこれが、野生動物の舌なめずりに見える。そして、私はこの癖が好きだ。品の良いお金持ちの御曹司なら、矯正されるべき癖だろうけど、彼は「世界中で愛されるアイドル」として生まれてきた。品が良すぎてもいけない。「舌なめずりなんて、いけない子ね。」って感じは悪くない(笑) 

 

3.そのキャラクター

 “四次元5歳児”テテの愛称。“四次元”は、日本でいうところの“不思議ちゃん”の韓国での呼び名らしい。人がギャップに惹かれるのは知っているから、例えば、マンガの中で“最高のアイドル”のイメージを考えるときに「イケメンなのに、けっこうおっちょこちょいなところがあって、そこがかわいい。」くらいのアイディアは、私たち人間でも出てくるだろう。でも、テテのあのヴィジュアルと“四次元5歳児”というキャラクターのコラボ。これは神技だ。この神の妙技に私はひれ伏す。

 7周年のセンイルパーティで“今後他のメンバーと何がやりたいか?”という質問に、テテが答える。「みんなの子どもに会いたい!」メンバー数人が笑いながら突っ込む。(うん、よく見る光景だ。)ジンが「20年後もみんなで一緒にいたいです、ということです。」と意訳する。日本のTV番組BTS JOURNYで、「今までの活動で印象に残っていること3つは?」という質問に、3番目の答えとして、「DangerのMV撮影で自分の髪を切ったこと」と挙げる。そして、メンバーの笑い、からの「え?何がおかしいの?」的テテの真顔。(はい、これもよく見るやつね。)カツラの髪を切ろうとして自分の髪を切ってしまったらしいのだが、メンバーは「斬新だね。」「独特な答えだね。」とざわざわ。その後「たぶん、すごく腹が立ったので記憶に残っているんだと思います。」と言うテテ。(それを3番目に入れてきちゃったのね。いいのよ、テテ。あなたは、その時思ったままを言えばいいの。何か皆が納得するようなカッコイイこと言うとか、そんなことはどーでもいいのよ。)”走れバンタン”では、みんなで声優に挑戦した回で、他メンバーの完成映像を観る時、口をポカ~ンと大きく開けて画面に集中。(姪っ子がまだ小さかった時、ディズニーのビデオ見る時こういう顔してた。)5歳児から7年経っているから、今はもう12歳になっているかと思いきや、5歳児のままだった(笑)いや、いっそ、一生5歳児のままでいてくれ、と思っているARMYは私だけではないはず。この“四次元5歳児”エピソードや映像は、それを愛するテテペン(テテファン)たちの手でネットに大量にアップされている。ホントにありがたい。でも、これらの視聴は、夜中から始まり、止める決心がつかないまま朝になる。危険。それに、不思議ちゃんではありながら、人に対してとても細かい気配りができたりする。このへんのエピソードもたくさんネットで見れるから、また眠れない夜がつづくのだ。

 5歳児ゆえか、テテは、人に対して壁を作らず誰に対しても気さくだ。彼にとっては、たぶん人類皆、いや生物皆お友だち。絶対動物と会話できると思う(笑)そういえば、その美しい顔にできたニキビさえ、“新しい友だち”と呼んでいた。もはや生物以外でも友だちになれるテテ。

 ARMYに対してのエピソードで私がとても驚いたことがある。それは、育ての親である彼のおばあ様が亡くなったことを、コンサートで打ち明けたシーン。それは報告というような短い言葉ではなく、ふたりの思い出や、おばあちゃんからの言葉など、涙を浮かべながらとつとつと語り、そして、最後に「ARMYの皆にも、僕のおばあちゃんのことを憶えていて欲しい。」と言った。それは、“アイドル”から“ファン”への言葉ではなかった。元気がないのを心配している友だちに、自分の気持ちを打ち明ける時のそれだった。彼にとってARMYは“友だち”なのだと、本当にそう思った。

 彼は幼少期に農業を営んでいる祖父母と暮らしていたという話はARMYなら皆知っている。テテ本人は「子どもの頃は弟妹とあまり性格が合わなかった」と言っているから、それが理由とも思われている。これは私の想像だが。弟と妹は、彼の特異な感性についていけず、子どもながらの摩擦が多かったのだろう。テテが弟だったらまた違ったかもしれないけど。私は、両親や祖父母の方々が、彼の個性を守るため、自由にその感性を伸ばしていけるように、弟妹と一時期離して田舎で育てなのではないかと思うのだ。RMもそうだ。最初テテをどう扱っていいかわからなかった。それこそエイリアンに見えただろう。でも、RMはもう子どもではなかったし、自分とは真逆のテテとの関係性を作っていきながら、彼からも多くを学んだ。テテと弟妹の関係も、大人になってからは良好のようだ。テテのご両親と祖父母は、本当に良い決断をなさった。彼の特異性を解き放ち、自由に開花させた。“Let it go”。今や世界中から愛されるその個性を、育んでくださった。

 最後にもうひとつ。彼の内面は、実はとても繊細で傷つきやすいように思う。私は“Fragile(壊れやすい)”という言葉をイメージする。彼の特異性の一部である純粋さは、この社会の中では、生きにくさを生む。だから人は、その純粋さを手放すことによって、それを回避しようとする。一般人には計り知れない闇があるだろうその業界では、この純粋さは危険かもしれない。しかし彼の純粋さは、メンバー7人の絆で守られてきたし、これからもきっとそうだろう。それによって、メンバーを含め私たちは、彼の純粋さを永遠に愛することができるのだ。そして、逆にテテは、純粋さが時として刃物となって相手を傷つけることもあり得ると、学んだこともあったのではないだろうか。「自分のことより、グループのみんなのことを考えると、正しい行動ができます。」と言っていたテテ。成長して大人になった。

 そう、だから、テテは、もう5歳児のままではない。当たり前だけど(笑)

 

4.そのパフォーマンス

 丸みを帯びたどこか女性的なテテの身体のライン。衣装によっては時々それが垣間見れて、ドキッとする。中性的な色気。声は、KPOPの歌手の中でもかなり個性的なバリトンボイス。アイドルの声っぽくはない。音域は広くて以外にもかなり高音が出る。“Stigma”のファルセットには驚いた。とてもきれいだ。独特の温かみと優しさで包み込むような低音。儚さが漂うささやく歌声。

 そして、あのエモーショナルなダンス。ああ、そのすばらしさをどう言葉で表現したらいいだろう?「彼のダンスには表現力がある」という言葉はピッタリこない。「こう表現しよう」という意志は感じないのだ。演技でもなく、努力して手に入れた技術という感じもしない。(努力してないという意味ではない)曲と歌詞とその時の感情が一体となったダンス。野生的だ。そう野生的で動物的なダンス。もちろん、カメラでチェックして、もっとここをこうしようとかのプランを考えたりはするのだろうけど、ステージの上に立つと、ただ、その瞬間の感性に身を任せているよう。

 振付を覚えるのも早いんじゃないかと思っていたら、あるインタビューの中で、ダンスリーダーのJ-HOPEが「振付を一番早く覚えるのはVです。」と言っていた。彼は、頭で覚えるのではなく、体と感情に振り付けを染み込ませているのだろう。だからパフォーマンス中は、ただ自分の感情のまま踊っていられる。同じ曲でもステージによって違う顔を見せる。彼のパフォーマンスにはいつもアドリブ的なドキドキがあるのだ。

 でも、これが行き過ぎると全体の絵を乱すのかもしれない。J-HOPEから、振付を基本通りに踊るように注意されている場面を見たことがある。「あまりアレンジしないで」と。振付を正確に踊ることは7人でのパフォーマンスにおいて大事なことだろう。でも、予定された“正確さ”を美しいと感心する一方、何か予定されていない“驚き”に心惹かれるのも事実なのだ。また、リハーサルで、ちゃんと踊ってなかったことをマンネのJKからたしなめられているシーンも見たことがある。「リハーサルって何のためにあると思ってます?」と。テテはこう言った。「何なの?」(あら、質問で返しちゃった?《笑》)その後のJKが非常に真っ当な答えを返す。(はい、JK、あなたは正しい。リハーサルで、セットの台の上でクルリンするとこ、しなかったりするもんね。パジャマ(?)とサンダルでリハーサルやってる姿も見たことある。本番中でも、たま~に、ごくたまにだけど、後ろの位置で「あれ?今のちょっと手抜いてなかった?」って思うことが、無きにしも非ず。でも、ここぞという時のキメの超絶カッコ良さは、JK、あなたも知ってるでしょう?う~ん、ちょっと大目に見てくれないかなあ。テテにはテテの流れっていうものがあるんだと思う、うん。)

 そうなのだ、曲中にカメラから抜かれる時のその、アップや全身の“キメ”は、いつも私をうっとりさせ、ため息をつかせ、時に脳天に衝撃を与える。これは、テテが神から授かったギフト、誰にもまねできないのだ。

 

5.結局のところ

 いろいろ述べてはみたけれど、言葉が追い付かない。テテペンさんたちが、「もう、“かわいい”と“かっこいい”という言葉しか出てこない。」とよく言っている。解かる、よく解かる。

 結局のところ、テテは、「神が造られたアイドルとしての最高傑作」なのだ。